アメリカのドラマのストーリーのなかにチョイチョイ登場する、 メルヴィル著『白鯨』という古典文学が、いい加減 気になりすぎるので、 そろそろ実際 手にとることにしました。 またしても(なんで学生時分に読んでおかなかったんだか)と 後悔しきりですが…
勝手にひとりで、『ライ麦畑でつかまえて』の2種類の翻訳を読んで、いろいろ考えてみようプロジェクトをこっそりやっていたのだけど、これがまあ苦しかった。失礼な話だが、わたしはこの物語にまったく共感できずにいる。読んでいるだけでイライラしてしま…
『極北』を読み終えました。白くて分厚い本。 プリミティブな処へ、我々の意識を連れて行ってくれる一冊。 原始的な世界には説明が少ないから、読む側の想像能力を鍛えてくれる。 しかし自信を持った頃に、想像した内容が(いとも簡単に)裏切られる。 起こ…
今日は、父が床屋に行きたい、意地でも行くぞと言い張った。 家をスタスタ歩き出てゆくさまを見るのは、実に半年ぶりだった。 しかしやっぱり角をまがったところで力尽き、ペースを落としながら 次の角までやっと到達し、大人しく車椅子に乗った。 駅の向こ…
自分が学生だった頃は、まだまだ映画はフィルムでありビデオであった時代。 細かい作業が好きだった自分は、映画の字幕の文字を書く職業に、 少なからず憧れを抱いたものでした。 そうこうしているうちに、テープがCDになり、ビデオがDVDになって しまいには…
実は、ポランスキー監督の映画版を観たかったのだけど まだツ◯ヤで準新作だったので、旧作になるのを待つという せこい時間を使って原作の翻訳本を読んでみました。 反則技ですが、先に imdb で配役を確認しておいて 脳内で映画化するという、いわばオレ監督…
こちらの本が第2回翻訳ミステリー大賞をとったのは去年で、この文庫本 上・下巻が書店で平積みされていたので、気になって読んでみました。物語はオーストラリア人の古書鑑定家がサラエボに降り立つところから始まる。鑑定する書は、砲撃の最中、イスラム教…
副題が「恋と愛情と性欲の脳科学」だったもんですから、 きちんと脳の研究をベースとして語り進められる本なのかと 思って手にとりましたらば、ちゃんと研究結果が元にはなっているのですが 間に差し込まれる引用が甚だ多く、途中で結局何を言っているのか、…
著者の『西の魔女が死んだ』『家守奇譚』と読んで、こちらの作品を手に取りました。代々受け継がれてきたぬか床から、たまごが産まれてくるあたり 『家守奇譚』で経験した “不思議だけどこの本の中では普通” な感覚が ぼちぼち蘇りながら読みすすめて行くと…
本当に助けを必要としている人にとって、手を差し伸べてくれる一冊だと思う。けれど、それをずるく利用する人にとっても都合のよい一冊にもなっている気がする。受け手側の良心が問われる。 (祥伝社新書237)" title="発達障害に気づかない大人たち(祥伝社…
何冊か、他のフィンランド本を読んだ後だったので、特に新しい情報は無かったけれど、やはり “日本人的な日本人にとって、さほど(比較的に)苦労なく理解しあえそうなイメージの国”、という印象は変わらず。そういえば、日本人としては割と普通に発する「う…
参りました。 この本に逢えたことを神に感謝します、おお神よ!くらいの勢いで。 以後、我が本棚に鎮座し続ける一冊になるでしょう。 主人公が、かくかくしかじかの事情により、 あるお家の家守として暮らしているうちに、 お庭の植木、ひとつひとつが主役に…
Amazonでおすすめ欄に掲載されて、興味深いテーマだったもんで 図書館で予約したら、既に区立図書館の「保存庫」にしまわれていた。 取り寄せてみたところ、23年前に出版された本と知りました。 本物の精神科医による本。各章は、病名ごとに設定されている。…
いよいよ読んでしまいました。 以前通っていた映像翻訳学校で「読みましたよね?あたりまえですけど?」と 言われてからというもの、常に(隠れ反抗期継続中)のかわいくない生徒の自分は、 完全にこの本を手に取りたくなくなり、今日まで距離を置いていた一…
映画化されたことで話題になって知っていた本。 この作家さんを気になりつつも、なかなか手に取る機会がなく 今回はじめて読みました。完全にはいりこんでしまった。しまったなあ。 「西の魔女」は英国人のおばあちゃん。語り手は13歳の孫娘「まい」。 そ…
先日「今日はムーミン外交Day」イベントを観に行きました。 ホンモノのムーミンとミイが来る!というので、 映画『かもめ食堂』にハマっている友人家族と一緒に。 イベントには、通訳も兼ねて森下圭子さんもいらっしゃってました。 『かもめ食堂』では現地コ…
どうも私は勝手に鴻巣友季子さんが大好きなので 他に読まねばならぬ本が山積しているにも関わらず (ちょっとだけつまみ読み)のつもりが一気読み。 毎度、鴻巣さんの本を手に取るたびに思うことがある。 悔やんでも悔やみきれない、というべきか。 自分は幼…
フィンランド語は猫の言葉作者: 稲垣美晴出版社/メーカー: 猫の言葉社発売日: 2008/04メディア: 単行本購入: 6人 クリック: 99回この商品を含むブログ (15件) を見る ずっと見ていたくなるほど可愛いキッサ君とヒーリ君がカバーに佇む本。 「キッサ」はフィ…
英語精読の勉強において、日頃著書にお世話になっている行方昭夫氏編訳の一冊。 以前から、イギリスには親近感を抱いていたわけで。 それはイギリス産のMr.ビーンと、日本産の志村けんだったり、 島国根性だったり、あれとかこれとか(適当)。 なかでもガー…
この本に辿り着いたのは、先日読んだ鴻巣さんの書評集「本の寄り道」で 取り上げられていたからでした。人間、自分と似た悩みや問題を抱える人に出逢うと共感するものでして。 四歳位の時、手をつなごうと思って母さんの手に入れた瞬間、チッと舌打ちして私…
またしても、自らの進む道が恐ろしくなるような本を手に取ってしまった。 なかなか薄い文庫本サイズだったので、通勤朝晩で読み終わるかしらん、 なんて軽く思っていたら、いちいち(ハッ)とさせられる内容満載で 読み終わった本日すでにグッタリ。 「日本…
翻訳アンテナで、ある時ふいに鴻巣友季子さんを知り、 こちらの鴻巣さんの書評集に辿り着きました。 雑誌や新聞の紙面で、ちょこっとした書評を読む事はあっても ここまでまとまった数を読んだのは初めて。2004-2011年分。 ざっと数えて243冊分!(正確じゃ…
実はこの “北欧映画祭” が毎年催されていたことを知らなかったのです。 昨年末からアンテナを映画方面に張り始めて、 Twitter経由で拾った情報が発端でした。 “北欧映画祭” といえば、、と本棚をガサゴソ捜したところありました。 その名も「北欧映画祭1997 …
最近CSでよく放送されてまして、ちょっと原作読んでみようかと手に取ったら 上下巻で結構なボリュームでございました。そしてテーマがずっしり重い。 映画のおかげでイメージが掴みやすかったけれども、かなり難儀しました。 映画「ナイロビの蜂」 http://ww…
字幕の話とかその前に、いちいち、まず文章がおもしろくて (“字幕屋”の文章のウデを超えているのでは)と思った次第。 既に映像翻訳クラスで、トップチームから早々に脱落しちまい 成績良くないくせにやたらとヤル気だけは満々の色物チームに 身を置く自分…
愛蔵版 星の王子さま作者: サン=テグジュペリ,Antoine de Saint‐Exup´ery,内藤濯出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2000/11/15メディア: 単行本 クリック: 10回この商品を含むブログ (32件) を見る なぜか今まで読んだことがなかったので図書館で借りて読み…
翻訳家の仕事 (岩波新書)作者: 岩波書店編集部出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2006/12/20メディア: 新書購入: 2人 クリック: 29回この商品を含むブログ (46件) を見る 現在、映像翻訳の勉強をしているのですが、先日のクラスにて 「翻訳を仕事にしたいと…
聖書の読み方 (岩波新書)作者: 大貫隆出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2010/02/20メディア: 新書購入: 2人 クリック: 40回この商品を含むブログ (21件) を見る 昨年後半くらいに突如、聖書を、読んでみようと思い立ちまして、 図書館で岩波文庫の旧約聖書…
け、経済学については、かすりもしたことのない人生を送ってきたのに 何かの検索サイトで、オランダの“ワークシェアリング”から(何故か) ひもづけて紹介されたので読んでみました。 いわゆる経済学的な分析の章は、白目で読んでしまったので 正直あたまに…
せっかく読書系SNSをつけはじめたのだけれども、 この60章を読みながらつけた付箋の数が半端なく “〜文字以内”のコメント欄に書ききれないのでこちらに。 付箋つけた箇所: カルビニズム、Max Weber著「プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神」岩波文…