フィンランド語は猫の言葉
- 作者: 稲垣美晴
- 出版社/メーカー: 猫の言葉社
- 発売日: 2008/04
- メディア: 単行本
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ずっと見ていたくなるほど可愛いキッサ君とヒーリ君がカバーに佇む本。
「キッサ」はフィンランド語で猫、「ヒーリ」はねずみを表すそうです。
一気に読み終えたあと、しげしげと手に持ったまま見つめてしまいました。
本のタイトルの由来は、著者が渡芬中に書いたコンクール用の論文の題名。
フィンランド人は、相づちに「ニーン」と言うことからきているようだ。
最近ちょっと話題のフィンランド大使館の公式ツィッターアカウントの
中の人によると「フィンランド人は日本人ほど相づちをうちません」らしいので
いつかネイティブの人にであった時に、確認しておかなくちゃな。
さておき、内容。
著者の稲垣美晴さんのフィンランド留学記、といえば簡単ですが
今ほど同じルートでの留学経験を持つ先人が多く存在しなかった時代。
振り返れば、一冊のおもしろい本に仕上げられるけれど、
当時はきっと、相当な努力をなさったに違いない。
「あっ、とろろろろろろろろろろろろこんぶが入ってる!」
ぜひ、そんな風にうっかり巻き舌ってみたいものです。
しかし文章がおもしろ過ぎるせいで、いいんだかわるいんだか、
複雑なフィンランド語に対して、拒絶感よりも親近感を抱いてしまった。
きっと近いうちに「フィンランド語を勉強する!」とか言い始めるだろう。
ともあれ、下記は本の中に登場した本などのメモ。
いつか読んだり聴いたりしておかねば。
- 東山魁夷著『白夜の旅』(新潮文庫)
- 舘野泉『フィンランド・ピアノ名曲選』(東芝EMI)
- 金田一春彦著『日本人の言語表現』(講談社現代新書)
- 千野栄一著『言語学のたのしみ』(大修館書店)
- 渡辺照宏著『外国語の学び方』(岩波新書)
- 稲村博著『日本人の海外不適応』(NHKブックス)
- 寿岳章子著『日本語と女』(岩波新書)
- フィンランドのジャズピアニスト、ヘイッキ・サルマント
あと、建築家のアルヴァー・アールト氏は知っていたものの
我が脳内にて、フィンランド出身というデータをスルーしていたようで。
なぜかずーっと捨てられずに保管していた2002年の X-Knowledgeムックの
Vol.1はまさしくアールト特集。確かにフィンランドって書いてある。
わたしの目は、ふたつの節穴だったというわけで。。