フィンランド 豊かさのメソッド

何冊か、他のフィンランド本を読んだ後だったので、特に新しい情報は無かったけれど、やはり “日本人的な日本人にとって、さほど(比較的に)苦労なく理解しあえそうなイメージの国”、という印象は変わらず。

そういえば、日本人としては割と普通に発する「うらやましい」という言葉に驚かれたという。そういえば確かに彼らは肩に力が入っていない。寒さに凍えて力が入るということじゃなくて。

親子関係の距離感について。オランダに関する本を読んだときも、この本のときも、似たようなことが書かれていた。親子はあまり同居しないが、コミュニケーションは日本より多い。老後は子供が面倒みる、というよりはプロにまかせる。個人主義の国民性がベースとなって、現在の社会システムが作られたのだろうと思う。日本はその社会システムだけ真似しようと、税金上げればどうになかるようにいわれているけど、こんなにべったりお互いに依存し合う国民性に、突然そんなドライなシステム持ってきても上手くまわらないのでは。

先日の池上彰さんの特番で「税率がべらぼうに高いけれど、老後の保障が手厚い国は、自分の老後を自腹でまかなう必要が無いので、日本みたいに汗水たらして貯金するという考えが無い。だから高い税金でも甘んじて払う」と、ざっくりそのような話があって(北欧全般の話だったか定かでないが)、目からウロコが落ちた。「確かに、現在のシステムへの切り替え時には、一時期苦労を強いられた世代はあったとは思います」というフォロー。いまの我々がその“一時期苦労を強いられた世代”で済めばいいけどなぁ。

話がとりとめもなくなってしまった。

フィンランド豊かさのメソッド (集英社新書 (0453))

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