不思議な縁

Arne(アルネ)」 6号をみていたら
セブンデイズホテルという素敵なビジネスホテルが
紹介されていた。様子を知れば知るほど、いちどここに
滞在してみたいなぁ、滞在するためにその土地を訪ねるのも
また面白いかもしれないなぁと思って、場所を調べてみると
高知だという。ほー、また高知か。去年からよく“高知”に
縁があるもんだと思っていた。


というのも、先日発覚したのだが、父の弟はいつのまにか
東京の職場で定年を迎えた後、現在は高知の山の人口150人くらいの
小さな村でお医者さんをやっているとのことだった。もともと
愛媛の出身である叔父なので、四国にいることは不思議では
ないけれど、四国にはほかに徳島も香川もあるのにね。
昔から故郷に帰りたがっていた父がそれを聞いて、今年にも
弟を訪ねに高知へ行ってくると言い出していた。


それより以前に、高知といえば昨年たずねた沢田マンション
「沢田マンション物語」という一冊の本に出会ったのがきっかけで
周りの皆さんを巻き込んで、わいわい訪ねてきたもんだ。
英語でいうところのホスピタリティで暖かく出迎えて頂いた
あの思い出は今でも鮮明。今でも感謝。


その本に出会う前には、「クウネル」という雑誌で、高知の“朝市”の
記事を読んで(ここに行きたい)と漠然と思っていた。
おじいちゃんやおばあちゃんが、一緒に楽しく暮らせるところに
行きたいなと思っていたから。自分にはいなかったおじいちゃんや
さいころに他界したおばあちゃんから、ほんとはいっぱいのことを
教えてもらいたかったからかもしれない。


いっこ前の話にもどるけど「沢田マンション物語」という本に興味を
持ったのも、「暮しの手帖」で紹介されているのを読んだから。
自分達の手で、人の和(輪)で頑張っていこう良くしていこうという
姿勢にココロをつかまれた。“お遍路さん精神がルーツなのでは?”、
といえば簡単に理解できた気になるけど、でもそれだけじゃないと思う。
“戻る場所”と思わせるなにかがある気がするんだ、とても。


何が不思議な縁なのかといえば、こういうこと。
縁を一本の糸だとして、今まで気づかなかったけど、実はこれまで
であった人や興味を持ったことに繋がっている糸は同じであって、
糸には必ず始まりの端と終わりの端がある。いま私がつかんでいる
部分がはたしてどの部分かはわからないけど、まだ見えてないどこかから
これは始まっていて、どこかの誰かや何かに繋がっているんだなぁ、
と思ったら楽しくなってきた。


一期一会。全ての縁を大事にしよう、とあらためて心に思った次第です。
高知の人たちは、生まれながらにそれが身についているんだと思います。
今年も高知を訪ねようと思いました。